これからチカランでの生活を予定している方は、「チカランてどんなところだろう?」とお思いだと思います。私はジャカルタから引っ越した組なのですが、引っ越しが決まった時は「不便で、何もなくて、ジャングルのような場所なのだろう」と不安な気持ちでいっぱいでした。
ですが住んでみると案外居心地は悪くありません。
ということで今日は駐妻目線でのチカラン生活の良いところについて記事にしたいと思います!
治安が良く、のんびりした雰囲気がある
ジャカルタと比較するとチカランは治安が良いと言われています。もちろん日本のように良いわけではないので一人で夜道などは歩かないのが良いですが。
街中はジャカルタと比べると圧倒的に人が少ないです。道にはヤギの親子やアヒルがぴょこぴょこ歩いており、またリッポーチカランのエリアは緑が多くのんびりとした雰囲気が漂っています。
こちらは某アパートを見学したとき窓から撮った写真です。小さくて見えづらいですが、ここには田んぼの中でサッカーをする少年と、それを見守るおばあちゃんの姿がありました。
日本人ビジネスマンが多く済むようなアパートのすぐ裏手でありながら「THE 平和」といった風景です。
ここまで読むと「そんな田舎には住めない!」と思うかもしれません。私は東京生まれ東京育ちのジャカルタ在住でしたが、以外にもこの風景を実際に見てゆったりとした空気感に包まれたとき、なんだか「ほっ」と癒されてしまいました。ジャカルタの喧噪とは打って変わってのんびりとしたチカランの雰囲気、いまではなかなか気に入っています。
渋滞が少ない
チカラン市内は渋滞が少ない
ジャカルタと比較するとこれが最大のメリットと言えるでしょう。チカラン市内では、ジャカルタのようなひどい渋滞はありません。お仕事をされている方々にとってどうかは分かりませんが、駐妻として平日買い物等に出かける分には大きな支障はありません。
私はチカランの中でもジャバベカという地区に住んでいるので、そこからリッポーチカランエリアにいく途中時々ちょっとした渋滞にあいますが、リッポーチカラン内では現状渋滞はありません。
ジャカルタ市内に住んでいた時は、食材や日用品を買いに行くだけでもひどい渋滞に巻き込まれて毎日どっと疲れていましたが、チカラン生活ではそれがありません。
「渋滞で時間が読めない」ということもほぼないので、これらのストレスから解放されるのは大きなメリットと言えます。
チカラン・ジャカルタ間の高速は大渋滞。チカラン駐妻への影響は?
※この記事の内容は2018年ごろのもので、特に本項目の渋滞の状況に関しては現在とは状況が異なる可能性があります。申し訳ありませんが参考情報としてご覧ください。
一方、ジャカルタとチカランを結ぶ高速道路はご存知の通り日々とんでもない渋滞となっています。平日朝夕の通勤時間は片道2~最大6時間くらいかかってしまいますが、所要時間は読めません。
ただし平日でも通勤時間を外せば1時間半くらいで到着できることが多いです。特にチカランからジャカルタへ向かう方は逆方向よりだいぶマシです。
私は平日ジャカルタへ向かう際は8時~14時頃にチカランを出発することが多いのですが、この時間帯であれば1時間半ほどで到着できます。
また土日はどの時間帯も平日ほどの渋滞はありません。しかしタイミングによって渋滞状況がかわるので、グーグルマップをチェックしながら、混んできたら早めに出発する、ということをしています。
私の知り合いの駐妻さん(お子さんは大学生で夫婦二人で駐在中のマダム)は、週2くらいでチカランからジャカルタへ出かけているそう。もともとジャカルタ生活が長くそっちで習い事や趣味を続けている方なので、社内の移動時間を読書などで有意義に使いつつライフスタイルを確立されています。
高速道路の渋滞はまだまだ解消される気配がありませんが、駐妻の立場からすると、混雑する時間帯をかわすことができるので慣れと工夫でうまく付き合っていけそうです。
意外となんでも揃う
※本記事は2018年に書いたものです。現在はモールが増え、チカランのお買い物事情はこの記事の内容よりもさらに向上していると思われます^^
チカランにはジャカルタのような大きな高級モールはありませんが、日本食スーパーのパパイヤ、パン屋のkomugi、外資スーパーのハイパーマート、韓国系スーパー(Mu Gung Hwa)、百貨店?のMatahariがあるので、生活に必要な食品や雑貨は一通り揃います。加えてシンガラジャ通りにあるIndoguna Meat Shopでパパイヤよりも質の良い牛肉が手に入るので、私はこちらを愛用しています。
とりあえず普段の暮らしはなんとかなるので、「エリックカイザーやポールでより美味しいパンを」、「sakanayaやヤオパギでより美味しい食材を」、「夫のバティックを新調」という時にジャカルタへ買い出しに行くスタイルで生活しています。
一方特殊な食材や家電製品を買うときは大手通販サイトのTokopediaを活用しています。注文するときは事前にお店に「チカランまで発送できるか?」を確認してからにしていますが、発送できないと言われたことは一度もありません。基本的にはジャカルタ市内で注文できる商品はチカランまで発送してくれるお店が多いです。
夫の通勤が楽
私の夫はジャカルタに住んでいた頃からチカランに通勤していました。毎朝5時台に家を出て渋滞の中2,3時間かけてチカランへ出社、仕事後も2,3時間かけて帰ってくる毎日。一日のうち4~6時間を車の中で過ごしていたことになります。そのせいで夫は帰宅後も常に疲れた状態でしたし、重症ではありませんが腰を痛めるようになってしまいました。
一方チカランに引っ越してからは、自宅から職場までの通勤時間は車で5分になりました。
毎日しっかりと睡眠時間をとれ、夕食も規則正しい時間に食べることができています。早く帰ってこられることでできた時間を読書や勉強にあてて、以前よりも楽しく充実した日々を過ごしてくれています。
毎日一緒に過ごすパートナーが常に疲労困憊でいるよりも、生き生きとしてくれていた方がやはり家庭内は明るくなります。
また私はインドネシアでは仕事をしておらず、それを多少は申し訳なく思っているので、夫が快適に仕事をしてくれていることは私にとっても救いになりました。
プライベート感がある
ジャカルタではどこへ行っても必ず日本人を見かけますが、チカランではそうでもありません。日本食スーパーや日本食レストランには流石に多くの日本人がいますが、モール等それ以外の場所ではローカルの方々が多く、日本語は聞こえてこない印象です。
それだけにジャカルタには無い「プライベート感」のようなものがあります。
「海外旅行に行くなら日本人が少ないところが良い」というタイプの方には向いていると思います。また駐在中に資格の勉強などをする駐妻さんは多いですが、そういう方にとっては静かに集中できる日々を過ごせて良いかも知れません。
チカラン生活、こんな駐妻さんだとより楽しめる!
きっとこんな駐妻さんならチカラン生活をより楽しめる!と私が思うのがこちら。
- 家庭車を使っている
- のんびりした暮らしが好き
- ジャカルタへの移動時間があまり苦にならない
- 資格の勉強や趣味など集中したいものがある
まずチカラン市内ではジャカルタほどタクシーやバジャイは頻繁に走っていませんし、ジャカルタへの買い出しを考えると、駐妻さんが生活する上では家庭車は絶対必須だと思います。(これがあれば楽しめる、というよりは大前提ですね。)
その上で、すでに書いたようにチカランはジャカルタに比べると緑が多く、のんびりとした空気が流れています。そんな場所が好きな方は、案外気に入るかもしれません。
とはいえ、きっと買い出しや病院などでジャカルタへ行く機会も多いと思います。混雑しない時間帯を選んでも1時間半ほどはかかりますので、これをあまり苦痛に思わない(車内にいる時間を楽しめるetc)のであればチカラン駐妻としてのポテンシャルは高いです!なお先輩駐妻さんによるとこの移動時間、ある程度は慣れるそうです。
ご参考までに私はというと、現在妊娠中(6ヶ月目)で移動は疲れてしまうので、ジャカルタへ行くのは月1回程度にしています。(妊娠していないころは移動時間はあまり苦痛に思わない方でした。ぼーっと考え事をしているとすぐ到着する、といった具合でした。)
また上で書いたようにチカランにはジャカルタにはない「プライベート感」があります。もちろん駐妻さんも多く交流の場はあるのですが、家に引きこもろうと思えばどっぷり引きこもれます。(私はこの状態に近いです。)カフェでもばったり知り合いに会う、ということは比較的少ないので、資格の勉強や趣味など、本腰を入れてじっくり取り込みたい方は集中できて良いかもしれません。
私は出産前に取得したい資格と、手作しているベビー用品(編み物)があるのですが、ジャカルタにいたころよりも集中でき充実した日々を過ごせています。(ジャカルタのように行きたい雑貨屋さんやレストランが少ないので誘惑があまり無いことも大きいです笑。)
まとめ
以上、住んでみて私が思うチカランの良いところでした。「そうは言ってもジャカルタの方が良いに決まっている!」と思う方からすると、もしかしたら負け犬の遠吠えのように聞こえてしまうかもしれません。ですがどうせ住むことが決まっているなら、住んでいるなら、その土地の良いところに目を向けた方が幸せだと私は思っています。
そしてそんな気持ちで生活していると、案外良いところもポツポツ見つかって愛着が湧いてくる。チカランはそんな場所だと思います。