私たち夫婦はジャカルタからチカランの新築アパートの15階に引っ越しました。
「インドネシアでは新築は避けた方が良い」と言われていますが、実際のところどうなのか!?実体験よりご報告します!
何が起こるかは部屋ごとにランダム
冒頭で「インドネシアでは新築アパートは避けた方が良い」という定説をご紹介しました。この説の根拠は、築年数の経ったアパートであれば様々なトラブルを既に経験し対処済み、あるいは管理側が予防・対策のノウハウを持っていると言われる為で、当地日本人の間では周知の事実となっています。
今のアパートに住む前、私たちは事前の内見をさせてもらいました。その際日本人の営業担当者の方も、上記の定説を前提に「新築なので、入居後トラブルは起きてしまうかもしれません。」との説明が。そしてそれに続けて彼が発した言葉は、私が予想していないものでした。
曰く「どんなトラブルが起こるかは部屋ごとにランダム」とのこと。ある部屋では水漏れが発生するが、ある部屋では発生しない。ある部屋では水回りから異臭がするが、ある部屋ではしない、などなど。
つまり実際住んでみないと鬼が出るか蛇が出るかわからないわけです。
そうは言ってもこのアパートは夫の勤務地から近いという好立地。見てきた中でも最もキッチンが広い、レストランが近い等、様々な点を気に入ったので入居することにしました。
それでは、住んでみて発生したトラブルをご紹介します。
我が家で発生したトラブルと、最もつらかったこと
前述の通り、新築であればこれらのトラブルが必ず起こるというわけではありませんし、これ以外のトラブルが起こることもあり得ると思いますので、以下は参考情報とお考え下さい!
平日日中の工事音
私のアパートは随分と工事が遅れているらしく、現在も絶賛建設工事中です。
入居開始予定日を過ぎても工事が終わらなかったので、完成した部屋から入居を開始し、入居募集しながら未完成の部屋の工事を進めています。
既に100世帯ほどが入居し生活をしていますが、建物の1/3はまだ部屋の内装を作り途中。その為、平日の日中に家にいると近い部屋を工事している音がします。ウィーン、ゴリゴリ、トントン、カンカンといった具合。そしてこの工事、いつ終わるのか全くわかりません。
この騒音、嫌な人は嫌なのでしょうが、私は案外気になりませんでした。もともと「大きな騒音がする」と覚悟していたからかも知れません。日中TVをつけていたり、音楽を聴きながら何かの作業をしていると騒音がしているのを忘れてしまうことが多いです。
お風呂場が下水臭い
個人的にはこれはインドネシアの家あるあるだと思っています。お風呂場を筆頭に洗面所、トイレ、キッチンから下水のような匂いが上がってきます。
我が家ではお風呂が常に、トイレが時々、キッチンが稀に臭くなります。当初お風呂が常に臭いことから、家の中全体が臭いという事態に陥りました。これについては管理側に相談し、空気清浄機を2台貸してもらえることになりました。
この空気清浄機を導入し、さらに常に窓を開けて喚起しておくことで、匂いは大分落ち着きました。
さらにその後アパート側の提案で「オゾンナイゾル」という謎の作業を住人不在時に行ってもらっているのですが、これが効果を発揮しており今では家の中の匂いはほぼなくなっています。
網戸が無かった
上記の通り我が家では換気の必要があったのですが、その時初めて気が付きました。家の窓には網戸が無かったのです。
我が家は15階ですが、この高さであればハエ、コバエ、トンボ、鳥、コウモリは飛んできます。(蚊はいません。)流石に網戸無しで窓を開放するわけにはいかず、困った末こちらもアパートとネゴし、手作り網戸を作ってもらいました。それがこちらです。
一般的な日本の網戸よりも確実に目の粗い網と、木材とマジックテープでできています。手作り感満載ではあるのですが、意外にも虫は一切入ってきません。管理の方々の労力に感謝です。
TVが映らない
私のアパートでは、日本のTVがほぼ全チャンネルが映る仕様になっています。確かに映るのですが、当初は1分に一度の頻度で20秒程画像が停止していました。流石にこれだとTVが見られる状態ではありません。
その後何度もエンジニアに訪問しチェックをしてもらい、最終的にプロバイダを変更することで無事快調に見られるようになりました。(インターネット回線を使うので、今も夜など電波が悪い時は時々止まりますが、許容範囲内です。)
シャワーのお湯が5分で冷水になる
当初シャワーを浴びていると、5分で水が冷水になってしまっていました。南国と言えど、さすがに水でシャワーを浴びるのは寒いです。
この原因は、お風呂に設置されている給湯器。一度に温めておける水量が少ない為とのこと。この対処として、お風呂を工事して給湯器を一つ増やすことで無事お湯が出続ける時間を伸ばすことができました。この工事、お風呂の天井を開けてタンクを追加したのですが3時間ほどで終わりました。
新築トラブルで一番つらいことは…
我が家では住み始めた当初、上記で紹介したようなトラブルに見舞われました。とはいえ、インドネシアで住み慣れた人ならば、どれも一度は出会ったことのあるものばかりかも知れません。
実際私もジャカルタに住んでいたころに経験したことばかりだったので、一つ一つを見るとそれほど気にはなりませんでした。
ただし辛かったのは、これらのトラブルが入居後一度に押し寄せてくるということ。以前暮らしていたジャカルタの家は築20年程でした。様々なトラブルが起こりましたが、一つ一つが不意に起こる、という具合だったので、その都度一つのトラブルに対処をすれば良かったのです。しかし新築の場合は住み始めたとき一気に複数のトラブルと直面することになります。
数種類のトラブルが同時多発的に起こると、それに対応すべく様々なエンジニアが連日家に出入りすることになります。毎日誰かしらが家の中で数時間作業をする、という状態だったのですが、普段ずっと家にいる私はこの対応で疲れきってしまいました。
外出してしまえば良いのですが当時家庭車が無く自由に外出できませんでした。最終的には、トラブルが解決していなくてもエンジニアに来てもらうのを翌日にしてもらう等して、自分の休息日を作るようにしました。
こうした同時多発トラブルは、入居後3週間ほどでおおよそ収束しました。アパートの方々が色々と対策してくださったお陰で、今は落ち着いた生活をしています。
事前対策:新築に住む場合チェックすべきこと
①サポート体制
トラブルはどんな高級アパートであろうと起こります。そこで大事なのはサポート体制がしっかりしているかという点ではないかと思います。
私の住むアパートでは、上述したように管理側の方々が都度迅速に各種トラブルの対応をしてくれました。
そのことから、トラブルに対してどのようなサポート体制になっているかは、とても大事だと感じました。
トラブルが発生したときに誰(日本人か現地人か)に連絡するのか、その窓口は24時間体制なのか、電話・メール・Whats appどのツールで連絡できるのかなど。
また私はジャカルタで経験した水漏れ、アリ発生、異臭などのトラブルに関して、起こった時にどう対処しているかも内見の時に聞いておきました。その際、ジャカルタのアパートと同じかそれ以上の対応をしていると感じ、今のアパートのサポート体制に納得することができました。
②自分が住む部屋の上下左右の部屋で起こったトラブル
入居予定が何階のどの部屋になるか決まっているのであれば、その上下左右の部屋で起こったトラブルが何か、また解決済みかどうかは参考になると思います。
我が家の場合、入居を予定している部屋の上下はすでに他の方が入居していて、どちらも水漏れが発生し、すでに対処済みということでした。
アパートの構造上縦の配管はつながっているそうで、恐らく未来の我が家にも水漏れ発生が予想されたので、入居前に重点的に対応してもうことにしました。
結果、我が家では入居後まだ一度も水漏れは発生していません。
アパートの構造の関係もあると思いますが、近隣の部屋の状態や対処されているか否かは確認して損は無いと思います。
事前のチェックと覚悟で快適な新築ライフを
結局、新築であろうと無かろうとトラブルは起きるものだと思います。私のアパートでは、管理の方々や各エンジニアの方々が真摯に親身に対応してくれるので(すぐ改善するかはケースバイケースですが)とても助かっています。
サポート体制の確認と、「絶対何かは起こるぞ」という覚悟で入居後の生活を乗り切れるのではないかと思います。
今後新築アパートへの引っ越しを検討されている方など、ぜひとも参考にして頂けると嬉しいです。
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